2020年、神奈川県の首都高速道路で発生した衝撃的な交通事故――。
ポルシェを時速268キロという制御困難な速度で運転し、夫婦2人が死亡したこの事件は、社会に大きな衝撃を与えました。
2025年12月、横浜地裁で行われた被告人質問では、被告が「その速度を出した感覚がなかった」と語ったことが波紋を呼んでいます。
当記事では、この事故の詳細、被告の証言、そしてネット上の反応をもとに、危険運転致死の問題と社会的課題を深掘りします。
事故の詳細
2020年、首都高速湾岸線で発生したこの事故では、被告の彦田嘉之氏がポルシェ911GT2RSを運転。
事故時、車両の速度は時速最大268キロとされており、これは一般道や高速道路の制限速度を大きく超えるものでした。
被告は隣を走っていたトラックの走行を妨げる目的で、急加速を行い、その後前方の乗用車に追突。
乗用車を運転していた夫と助手席の妻が死亡しました。
検察は、これを「制御が困難な速度による危険運転致死」と位置づけています。

被告・彦田嘉之氏の証言内容
2025年12月25日、横浜地裁で行われた公判で、彦田被告は次のように証言しました。
・「268キロを出していた自覚はありません」
・「感覚がなかったというのが正直なところです」
・「妨害目的での走行は考えられません」
さらに、被告は過去に「200キロ以上で運転したことが5〜6回ある」とも認め、「その際の危険性について深く認識していなかった」と述べました。
これらの発言からは、速度に対する感覚の麻痺や、重大な自覚不足が伺えます。

ネット上での反応と声
ネット上では、この事件について多くの意見が飛び交っています。
・「268キロってレーサーでも危険、自殺行為と同じ」
・「ポルシェ乗り=危険運転というイメージが広がってしまう」
・「『感覚がなかった』って、人を殺しておいてその言い訳は通らない」
・「免許制度の抜本的見直しが必要だ」
多くの声は、被告の認識の甘さや、高級車による無謀な運転への強い非難に集中しています。

まとめ
ポルシェという高性能車のポテンシャルを誤って使った結果、かけがえのない2人の命が奪われた今回の事故。
被告の「感覚がなかった」という証言からは、スピードの快楽と責任の意識のギャップが浮き彫りになります。
本件は、単なる個人の過失ではなく、車社会・運転マナー・制度設計の甘さにも警鐘を鳴らしています。
今後の裁判の行方とともに、再発防止への制度的アプローチにも注目が集まることでしょう。


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